ThinkCentre M75t Mini-Tower Gen2を購入して、内蔵SSDを換装、SSDとHDDを増設する
サブ用途で利用していたWindows端末がくたびれて来たので、年末に新しいマシンを購入した。Intel、AMD特にこだわりのない人間だが、コストパフォーマンスが良さそうなThinkCentre M75t Mini-Tower Gen2を購入した。世間的には、M75q Tiny Gen2の方が圧倒的に人気のようだが、NASに保管する前の一時倉庫のような使い方をしているので、2.5インチ、3.5インチドライブが増設できるM75tをチョイスした。以下、購入から使用するまでのメモ。
購入
モデルと納期
- 時期的にブラックフライデーセールモデルもあったが、ThinkCentre購入時のセオリーである価格コムモデルの方が安かった。ただ、価格コムモデルも含めてCTOモデルは納期が6週間以上表示の一方、ブラックフライデーモデルはカスマイズ不可の吊るし売りで、納期が1週間程度と短いのは良さそうだった
- とはいえ、発注した価格コムモデルも納期表示は6週間以上だったが、実際は12日後には配送された
CTO内容
- CPUはRyzen 7 PRO 4750G (3.6GHz, 8MB)にしておいた。M75qだと3世代のRyzen 7 PRO 5750GEが選べるのだが、M75tだとラインナップにない。4750Gの方が安い価格設定になっているし、そこまで大きな不満もないが
- メモリは納品後に自分で換装する方が安いので、一番少ない8 GB DDR4-3200 MHz (UDIMM)一択
- ストレージも同じく換装する。発注時の価格コムモデルはSSD必須だったので、一番安い128 GB SSD M.2 2242 PCIe-NVMe TLCを選択しておく。過去、SSDではなく、さらに価格の安いHDDを選択するとSSDを取り付けるパーツが装着されないといった注意点があったが、今はSSD必須なので特に気にする必要はない
- フォームファクター(電源)は一番容量の大きいタワー型 310W 92%を選択。後ほどドライブを追加するし、ある程度容量が大きい電源を低負荷で動かす方が効率が高いので
- 無線LANアダプターはWi-Fiを使う予定はないものの、Bluetoothは使いたいのでインテル® Wireless-AC 9260 2x2 & Bluetooth®を選択
- ダストシールドは一応付けた。M75tのダストシールドは標準の前面カバーの上に同じデザインでメッシュ付きのものを被せるという力技な感じで、かつ標準だとThinkのiの点の部分が赤点灯するのが、カバー付けてしまうと見えなくなるのがなんとも微妙
- キーボードやマウスは使っているのもがあるので不要。その他のオプションは標準のまま
購入後のカスタマイズ
大原則
- Lenovoはハードウェアメンテナンス用のマニュアルを公開していて、これを見れば大体のコネクタの位置や取り付け方はわかるので、まずは目を通すべし
メモリ
- メモリはDDR4 PC4-25600規格の信用できそうなブランドのものを買えばOK。自分はcrucialの16GB2枚組を購入
- 取り付ける際はデュアルチャネルで動作するように同じ色のスロットに装着
M.2 NVMe SSD換装
- ストレージはSSDでM.2 NVMeのものを適当に選べばOK。SSD搭載モデルを購入しておければ、SSDを取り付けるパーツ(M.2カードを固定するためのピン)が装着されているので、装着されているSSDを取り外して、新しいSSDと交換するだけ
- 標準のSSDにもヒートシンクが取り付けられているくらいなので、交換するSSDにもヒートシンクを付けておきたいところ。CTOの128GBのSSDはType2242、今日日の大容量SSDは大体Type2280でサイズが異なるため、ヒートシンクの使い回しは行えない。LenovoのストアでType2280用のヒートシンクが売られているので(部品番号4XF1C39743)、それを買うか、Amazonかパーツショップで汎用のヒートシンクを買っても良い
- Lenovoの純正ヒートシンクは上下で挟み込むタイプで冷却性能悪くなさそうだし、法外な値段でもないので、おれはLenovoやつを買った。ただ、これまた納期が長い。納期表示が6週間以上。実際は年末年始を挟んで13日後に来たが。換装することを決めていて、純正のヒートシンクを使いたい場合は、PCと一緒に発注してしまった方がいい
- ヒートシンクあり、なしでベンチマークを回すとSSDの温度が20度は違ったので、純正に拘らなくてもなんらかのものは付けておいた方がいい
- CTOのSSDにプリインストールされていたWindowsは10だったが、換装の際に11にすることした。リカバリ用のUSBやパーテーションコピーツールは使わず、Windows 11のメディアツールで作成したUSBで11を新規でインストールする。BIOSに10用のプロダクトキーが書き込まれているので、新規でのインストールにおいても自動的に正規のプロダクトキーが適用された状態になる。また、ドライバも全て適用されていたので、特に追加の作業も必要なかった。プリインストールされているThink Vantageが必要なら、Microsoft Storeからダウンロードできる(サポートページにはバイナリがない)
2.5インチSSD・3.5インチHDD増設
- ドライブ用の電源は特殊でマザーボード上のミニ4ピンから給電する。電源ユニットにSATAドライブ用の15ピンコネクタがない。当然独自仕様のケーブルが必要。ミニ4ピンコネクタは2つ用意されている
- 光学ドライブを搭載していなくても、恐らく光学ドライブ用に独自仕様の電源ケーブルとSATAケーブルが1本ずつ添付されている(ドライブ用のマウンタに結束バンドで結わえられている)。電源ケーブルはミニ4ピンの先にSATA用15ピン、スリムライン用6ピンのコネクタがついている。SATAケーブルはマザーボード側がロック付き、ドライブ側は上L字仕様
- おれは2.5インチSSDと3.5インチHDDの2台を増設したいので、この独自仕様のケーブルとSATAケーブルを追加で入手する必要がある。電源ケーブルはAliexpress(これとか)やAmazon(これとか)でも売られているのだが、一応純正品を購入した。Lenovoはユーザ交換用のパーツ販売をしてくれるので、窓口に電話してパーツナンバーを伝えると見積もりをしてくれる。 追加で購入するケーブルにスリムライン用のコネクタはいらないので、添付されているケーブルではなく、SATA用コネクタのみの電源ケーブルを買いたい。そのような仕様のケーブルも当然用意されいた。パーツナンバーは5C10U58171。M75tにはこのケーブルは添付されていないが、パーツナンバーを伝えれば売ってくれる。ケーブルが1570円、送料や手数料としてアウトバンド手数料が1650円。割と高くつくが仕方がない。メールで送ってもらった見積書のPDFにサインして送り返して、電話で決済用のクレジットカード番号を伝える。見積発行の時点では在庫がなく、1ヶ月以上かかるかもと渋られたが、決済後3日で送られてきた。どうなってるの
- SATAケーブルは汎用品と同等なので、Lenovoではなくパーツショップで購入した。ドライブのマウント方向上、SATAケーブルの機器側のコネクタは一般的なL字とは反対方向の上L字なので注意。長さは30センチくらい。サンワサプライのTK-SATA3-03ULやオウルテックのOWL-SATA3SLT30-BKあたりが純正に近いと思う
- HDDやSSD固定用のネジも必要。HDDならインチネジが4本、SSDならミリネジが3本。HDDは防振用のゴムパーツがあるので、ネジは8mmくらいの長めでもいいかも。アイネックスだとインチネジのPB-030やPB-031、ミリネジPB-033のあたり
- HDDの固定はHDD背面の4本のネジ穴で行う。HDDによってはネジ穴の位置が違うものがあるので注意。購入した東芝のMN08ACA14Tがまさにそれで、仕方なくネジ2本で固定している。標準でネジ穴に防振用のゴムパーツが付いていて、そのおかげで2本固定でも大きくズレなさそうなので、とりあえずそのまま。MN08ACA14Tは動作時の音がめちゃうるさい感じではないが、HDDが壊れる時みたいな音質で気に食わない。失敗だったかも